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フコイダンとフコキサンチンの違い

「フコイダン」とは、昆布やワカメなどの海藻(褐藻類)に多く含まれる成分で、表面を覆うように付着している粘着物で硫酸化多糖体です。主な作用としては腸管免疫の刺激で、腸管へ進入後、腸管内で免疫細胞に働きかけてインターフェロン-y(IFN-y)の産生を促しナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させて、全身の免疫力を高めることが知られています。しかし高分子のため、吸収があまり良いとは言えません。
一方「フコキサンチン」とは、褐藻類にのみ微量に含まれている色素(赤褐色)成分です。ガン細胞のFAS(アポトーシス専用受容体)に対して非常に強い親和性があり、カスパーゼ8を活性化させアポトーシスへ誘導します。さらには、細胞周期関連遺伝子のGADD45(DNA損傷誘導性遺伝子)を悪性腫瘍細胞に発現誘導させ、ガン細胞のサイクルをG0-G1期で停止させることで増殖や転移を阻害し、最終的にアポトーシスを促します。特徴としては、低分子のため身体に吸収しやすく効率が良いとされています。
以上のように、間接的で免疫頼りのフコイダンに比べてフコキサンチンは、ガン細胞へ直接的に働きかけるのです。
また、血管新生抑制剤としても京都大学でライセンス申請されており、高い効果に多くの期待が寄せられています。

表面のヌルヌルがフコイダン(硫酸化多糖体) 褐藻類 極微量に含まれる色素を抽出 フコキサンチン フコキサンチンがさらにアポトーシスを誘導する がん細胞