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理事長あいさつ 理事長 水野 修一

理事長 医学博士 水野 修一 サプリメントを何故用うのでしょう。
 今の日本では、大衆薬局やコンビニエンスストアには、数多くのサプリメントが並んでいます。各種のビタミン剤から、特定の薬品の抽出物や生薬を用いたものまで、多様なサプリメントがあります。サプリメントを利用する主な目的は、元気で生きたいとか、ある疾患のコントロールをしたいと云うことが挙げられています。糖尿病(日本人の糖尿病の九割をしめるⅡ型糖尿病)の患者が連用すると、ある程度血糖値が下ると宣伝されているものもあります。また膝の痛みが軽減して、歩行が楽になるとされるものもあります。
 サプリメントを用います目的は何かと云いますと、疾患の予防と疾患のコントロールを良好にするということに尽きます。
 現代医療の分野では、細菌やウイルスによる感染症の予防、即ちワクチンの応用以外には、疾患の予防法は確立していません。
 高齢者が病む主要な疾患には、がんと心臓病、それに脳血管障害があります。
 心臓病の主なものには、心筋梗塞や狭心症があります。いずれも心臓に栄養を与える血管、即ち冠動脈の動脈硬化を原因として発症するのです。脳梗塞などの脳血管障害も、脳動脈の硬化の結果、血管内に血栓が詰って発症するのです。従って脳梗塞の治療には、血栓を融解させる方法で行ないます。また脳梗塞の再発予防には、血栓をつくらせないような抗凝固剤の投与が主流となっています。
 動脈硬化の発症自体が、動脈内の血栓形成が原因と考えられているのです。
 生薬サプリメントのなかには、血栓形成を抑制する現代医薬品と同じような、抗凝固作用をもつものがあります。臨床医療の場では、血栓形成の抑制剤を健康な人が動脈硬化の予防目的で投与されることはできないのです。生薬サプリメントでしたら、健康な人でも動脈硬化の防止目的で服用できます。ただ長期連用しますと、出血傾向気味になることがあり得ます。その点を注意して服用すれば、動脈硬化の防止となって、暦年より若々しく生きていけるのです。
 次にガンについて説明しておきます。
 現在多くの臓器がんは、遺伝的にがん化する可能性が推定されています。発がん遺伝子を持って生れた人が、持続的にがん化を促進する発がんプロモーターに接触して、がんが出来ると推定されています。従ってがん化の予防には、発がんプロモーターを探してそれを阻害する努力を積み重ねているのです。
 もう一点は、生体にはがんに対抗する機構が備わっており、年を取ると共にその機構が弱ってくるとがんが出てくると考えられています。がん化に対抗するものの代表が、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)です。NK細胞を活発に保てば、がんは出来にくく、生薬サプリメントのなかには、NK細胞を活性化させるものもあるのです。

理事長 水野 修一医学博士(みずの しゅういち)プロフィール

  • 1937年8月:北九州市若松区(当時の若松市)で生誕。
  • 1963年3月:九州大学医学部卒業。
  • 1968年12月:国立下関病院消化器科医長に就任。
  • 1973年9月:国立小倉病院消化器科医長に就任。
    日本消化器病学会九州地方評議員
    日本消化器内視鏡学会九州地方会評議員となる。
  • 1975年より漢方医学の研究を開始。
    1976年9月より漢方治療を開始。
    (現代医学の学会評議員で、漢方治療を手掛けた日本最初の医師)
  • 1981年~82年:厚生省漢方治療研究班班長。
  • 1984年:和漢医薬学会評議員となる。
  • 1987年:天台宗で得度して僧籍に入る。法名:修澄
  • 1993年:日本東洋医学会専門医と東洋医学会評議員となる。
    現在は同学会名誉会員。
  • 1998年9月より敬天会東和病院副院長。

主な著作

  • 『現代漢方医学入門』:1987年・現代出版・東京。
  • 『臨床医のための 図解常用漢方方剤』:1990年・雄渾社・京都。
  • 『漢方治療の診断と実践』:1992年・現代出版・東京。
  • 『神の草日本山人参』:1995年・東洋医学舎・東京。
  • 『がんは生薬で治療できる―甦る東洋医学』:1997年・角川書店・東京。
  • 『漢方内科学』:2007年・雄渾社・京都。
  • 『不老長寿の神草ヒュウガトウキ』:2010年・リヨン社・東京。
  • 『今なぜ仏教』:2012年・文芸社・東京。